GIMP入門7 パス

GIMP入門7 パス

GIMP入門7 パス

・パスの作成

・パスの編集

・選択範囲からパスの作成

 みなさんこんにちわ。中学生のためのプログラミング講座です。今回はGIMP入門編の第7回です。 
 
 今回は、パスについて見てみましょう。 
 パスというのは、自分で自由に書くことができる直線や曲線のことを言います。パスを図形や選択範囲に変換して、ブラシツールでは表現できない自由な図形や様々な編集を行うことができます。 ジェイペグやピンなどのラスタデータの画像は、拡大すると画像が荒くなってしまいますが、パスは、ベクタデータの一種で、拡大しても画質が劣化することはありません。 

 それでは、「ファイル」から、「新しい画像」を選択して、 キャンバスのサイズを 1920 掛ける 1080 ピクセル、解像度を300dpiとして、「OK」をクリックすると、 画像ウィンドウに新しい画像ファイルが開きます。
 そして、「描画色」のアイコンをクリックして、カラーピッカーで、左クリックでドラッグしながら、左上に持って行って、白を選択して、「OK」をクリックします。
 これで描画色が白になりましたので、ペンキ缶のアイコンの「塗りつぶしツール」を選択して、 画像ウィンドウ上で左クリックすると、
 このように、画像が白に変わりました。ここに、パスを作っていきます。

 それでは、「パスツール」のアイコンをクリックして、 画像ウィンドウ上で、左クリックしていくと、
 このように、自由に連続した直線を引くことができます。 この点を「アンカー」といって、アンカーをつなぐ線を「セグメント」といいます。
 アンカーは、クリックすると連続した直線になりますが、 これを連続線から切り離して、新しい場所にアンカーを作りたいときは、シフトキーを押しながら左クリックすると、今まで引いたパスとは別に、新しいアンカーができます。
 いくつかのアンカーを作って、最後に、始点のアンカーと終点のアンカーをつなぎたいときは、終点の1つ前のアンカーから、コントロールキーを押しながら、始点のアンカーをクリックすると、始点のアンカーにつながります。これを「パスを閉じる」といいます。
 それから、アンカーは、左クリックでドラッグして、移動させることができます。

 この時、ツールオプションには、パスの「編集モード」があって、現在の「作成」と、「編集」と、「移動」があります。「作成」でパスを作って、「編集」で作ったパスを編集して、「移動」でパスを移動できます。 「編集」と「移動」モードではパスを作成できませんので、パスを作るときは「作成」モードを選択します。

 前に引いたアンカーやセグメントを削除したいときは、コントロールキーとシフトキーを押しながら、削除したいアンカーやセグメントをクリックすると、削除できます。
 または、「編集」モードを選択して、このときは、シフトキーを押しながらアンカーをクリックすると、削除することができます。

  このとき、「パス」のタブをクリックして開くと、「名前なし」というパスが作成されていて、ここでパスを確認することができます。
 それから、ダイアログの下には、「新たなパスの追加」、「前面へ移動」、「背面へ移動」、「パスの削除」などのアイコンは、レイヤーの時と同じです。

 それから、画像ウィンドウの上と左には、目盛りが表示されていて、これを「ルーラー」といいますが、このルーラーの上で左クリックでドラッグして、ウィンドウ上に持ってくると、このように、水平と垂直のガイドを表示することができますので、再度、パスを「作成」モードにして、このガイドに合わせてパスを作成すると、このように、垂直と水平の線を描くことができます。

 それでは、このパスを削除して、「表示」から、「ガイドの表示」にチェックが入っていますが、ここをクリックして、ガイドを非表示にします。
 
 そして、パスの「作成」モードで、次に曲線のパスを作ってみましょう。
 画像ウィンドウ上で、まず1回左クリックして、最初のアンカーを作って、次の点で、クリックしたまま、マウスを動かすと、このように曲線を作ることができます。ここでクリックを離して、さらに次の点で、同じように、クリックしたまま、マウスを動かすと、このように、曲線を作ることができます。これをベジェ曲線といいます。
 そして、アンカーから伸びている直線をハンドルといいますが、このハンドルを、左クリックでドラッグして動かすと、このように、曲線を編集することができます。
 ここで、直線を引いてから、セグメントを、左クリックでドラッグして動かすと、このように、直線を曲線にして編集することができます。
 また、「移動」モードを選択すると、パス全体を、左クリックでドラッグして移動させることができます。

 ここで、レイヤーのタブをクリックして、ダイアログ下の、「新しいレイヤーの追加」をクリックして、「OK」をクリックして、これで「背景」のレイヤーの上に空白のレイヤーができましたので、
 このようにパスを作って、「パスを選択範囲に」をクリックすると、パスの始点と終点をつないだ範囲を選択範囲にすることができます。

 コントロールキーとZキーで元に戻して、
 ここで描画色のアイコンをクリックして、カラーピッカーで、赤色を選択して、「OK」をクリックして、これで描画色が赤色になりましたので、この状態で「パスで塗りつぶす」をクリックすると、塗りつぶしのスタイルを選択することができますので、ここではそのまま「描画色」で、「塗りつぶす」をクリックして、空白のレイヤーの左側をクリックして、表示に切り替えると、このように、パスの始点と終点をつないだ範囲が描画色で塗りつぶされました。

 コントロールキーとZキーで元に戻して、
 さらに、「パスの境界線を描画」をクリックして、ここで、ストロークスタイルが選択できますので、描画色や、線の幅をピクセルで指定して、「ストローク」をクリックすると、このように、パスが線として描かれます。
 この時、複数のパスにすべて同じ処理がされますので、パスごとに別の編集を行いたいときは、ダイアログで「パス」のタブを開いて、「新しいパスの作成」をクリックして、別のパスとして作成する必要があります。

 このように、矩形や楕円の選択ツールや、あるいはブラシツールでは自由に図形を作ったり、あるいは編集したり、ということが難しいのですが、パスツールを使うことによって、自分の好きなように、自由曲線を使って図形を描くことができます。

 それでは、パスを削除して、それから今、レイヤー上には、先ほどパスで描いた線が残っていますので、「矩形選択ツール」を選択して、先ほど書いた線を、範囲選択して、デリートキーで削除します。そして、「選択」から、「選択を解除」をクリックして、これで、いったん白紙に戻します。

 先ほど、パスから選択範囲を作成しましたが、その逆に、選択範囲からパスを作成することもできます。
 まず、「テキストツール」を選択して、画像ウィンドウ上でクリックして、ここに「GIMP」と入力します。
 そして、文字の左側から、ドラッグして、文字をなぞって、文字を選択した状態で、カーニングに、「15」と入力して、エンターを押すと、
 このように、文字の間隔が広がりました。

 次に、この「GIMP」のテキストレイヤーがアクティブな状態で、「レイヤー」から、「テキストをパスに」を選択すると、これでテキストのパスができましたので、パスのタブをクリックして開くと、
 このように、パスができていて、このアイコンの左をクリックして、このパスを表示すると、
 これで、「移動ツール」を選択して、文字をドラッグして移動すると、このように、テキストのレイヤーと、こちらにはパスが表示されます。

 コントロールキーとZキーで元に戻して、
 今は、テキストレイヤーからパスを作成しましたが、テキストレイヤーではなく、通常のレイヤーで選択範囲をパスに変換するには、
 まず、「レイヤー」のタブを開いて、空白のレイヤーをアクティブにした状態で、
 「楕円選択ツール」を選択して、画像ウィンドウ上で楕円の選択範囲を作ります。そしてこの選択範囲をパスにしたいときは、上のメニューの、「選択」から、「選択範囲をパスに」を選択すると、
 これで、楕円の選択範囲のパスが作られて、パスのタブを開くと、
 このように、新たに「選択範囲」のパスができました。

 最後に、パスの上で、右クリックして、「パスのエクスポート」を選択すると、
 「パスをSVG形式でエクスポート」というウィンドウが開いて、SVGというファイル形式でパスのデータを保存することができますので、このSVG形式のファイルを別のアプリで開いて、さらに編集することができます。

 それでは、ウィンドウを閉じて、
 今回は以上です。それではまた。